肝臓の状態を評価する指標に新犬山分類というものがあります。

新犬山分類とは

新犬山分類では肝臓の状態をその硬さの程度(staging)と炎症の強さ(grading)という観点から評価します。

肝臓は、慢性肝炎の状態などで長い間炎症が続くことで、肝細胞が壊死して再生するという過程を繰り返すと、次第に固くなってきます。肝組織が線維化するからです。この線維化の状態を評価するのがstagingです。

肝臓の線維化をF0~F4に分類する

新犬山分類では、この肝臓の線維化を5段階に分けています。線維化は英語でFibrosisなので、頭文字をとってF0~F4に分けます。数字が大きくなるほど線維化が進行している状態を示します。F0は線維化がない状態、F4は肝硬変の状態です。

Staging
F0・・・線維化なし
F1・・・門脈域の線維化性拡大
F2・・・線維性架橋形成(bridging fibrosis)。門脈近辺に線維化が増える。
F3・・・小葉のひずみを伴う線維性架橋形成(bridging fibrosis)。門脈間の線維化が進む。
F4・・・結節形成傾向が全体に認められる。肝硬変の状態。

*門脈とは、肝臓へ流れ込む血管が枝分かれした部分です。

出典:肝臓入門講座|みんなの肝臓|患者さま・ご家族の皆さま|ミノファーゲン製薬

肝臓の状態を肝細胞の壊され方からA0~A3に分類する

また、新犬山分類では、肝臓の細胞である肝細胞が現在どの程度壊されているかを、壊死、炎症の程度からA0~A3の4段階に分類しています。Aは活動性という意味のActivityの頭文字です。ActivityもFibrosisと同様、数字が大きくなればなるほど活発であるということを意味します。A0は活動性が認められない状態であり、A3は高度の活動性がある状態です。

Grading
A0・・・壊死・炎症所見なし
A1・・・軽度の壊死・炎症所見
A2・・・中等度の壊死・炎症所見
A3・・・高度の壊死・炎症所見

*A0~A1は非活動性、A2~A3は活動性と判断します。

このように、新犬山式の分類方法では、肝臓をその硬さと肝細胞の壊され方を組み合わせて評価しています。表記としては、例えばF2/A0などとなります。分類することで、評価時点での状態を判断し、今後の治療の見通しを立てることができます。

新犬山分類と血小板数

肝臓の線維化が進行すると肝機能が低下し、血液検査で血小板の数が下がってきます。ですので、血小板数を参考にして肝臓の線維化の程度を推測することができます。

新犬山分類の線維化の指標はstagingです。これと血小板数は以下のような関係になっており、簡単な目安として参考にすることができます。

 

線維化staging 血小板数
F0 20万
F1 18万
F2 15万
F3 13万
F4 10万以下

 

出典:シー・アール・シー|肝線維化マーカーについて教えてください。