肝臓の数値が高いといわれたときの結果の見方
健診異常者さん健診異常者さん

この前の健康診断で肝臓の数値が高いと言われてしまいました。でも、特に何も症状はないです。

金子吉弘金子吉弘

肝臓は沈黙の臓器と言われています。よほどのことじゃないと、自覚症状はでません。

健診異常者さん健診異常者さん

それで、検査結果の見方なんですけど、ASTとかALTとかいろいろありますね。それぞれ、どういう意味があるのですか。

金子吉弘金子吉弘

ASTとALTは肝酵素と言われています。肝臓の細胞に多く含まれている酵素です。肝細胞が障害されると、血液検査結果で数値が高くなります。

健診異常者さん健診異常者さん

ALPとγ-GTPとLAPは何ですか。

金子吉弘金子吉弘

ALPとγ-GTPとLAPは胆道系酵素と呼ばれます。胆汁の流れが悪くなる、いわゆる胆汁うっ滞という病態があると血液検査結果上、数値が高くなります。

健診異常者さん健診異常者さん

肝酵素と胆道系酵素というのがあるんですね。肝酵素はASTとALT、胆道系酵素はALPとγ-GTPとLAPであってますか。

金子吉弘金子吉弘

はい。他に、総ビリルビンというのもあります。これの値が高いと黄疸がでて、体が黄色くなったり、痒くなったりします。

健診異常者さん健診異常者さん

肝臓の数値には、肝酵素と胆道系酵素と黄疸の値の3つがあるんですね。それぞれ、異常値がでてしまった場合、どんな病気がある可能性がありますか。

金子吉弘金子吉弘

肝酵素が高いということは、肝細胞が破壊されているということです。これは急性肝炎の可能性もあるし、慢性肝炎の可能性もあります。胆道系酵素が高いということは、胆汁の流れが悪くなる病気の可能性や胆道に炎症がある可能性があります。具体的には、胆汁の流れが悪くなる病気として、がん、胆管結石、原発性胆汁性胆管炎など、胆道の炎症を起こす病気として胆嚢炎や胆管炎などを考えます。黄疸がでている場合は、肝炎がひどい場合や肝硬変で肝機能が低下している場合、癌や結石があって胆汁が流れにくくなっている場合やただの体質によるものの場合などがあります。

健診異常者さん健診異常者さん

肝酵素、胆道系酵素、黄疸の値が高い場合、いろいろな病気の可能性があって、まだ漠然としていますね。これで具体的な病気が分かるんですか。

金子吉弘金子吉弘

その通りで、これだけだと実際に何の病気があって肝臓の数値が高くなっているのかをはっきりさせるには不十分であることも多いです。ですから、追加の血液検査を行ったり、お腹の超音波検査やCT検査、MRI検査などを行ってさらに病気を絞り込んでいきます。最終的には、肝生検という検査も検討します。肝生検とは、お腹に超音波をあてて観察しながら、肝臓の組織を一部採取してきて顕微鏡で観察する検査です。