はじめに

この記事ではラジオは焼灼療法についてまとめています。

ラジオ波焼灼療法って何?

ラジオ波焼灼療法は肝臓にできた悪性腫瘍を治療する方法のひとつです。具体的には、腫瘍に針をさしてラジオ波という高周波の電流を流し、針の周囲に熱を発生させ、その熱で腫瘍を焼き切ります。

ラジオ波焼灼療法でも腫瘍全体を残らず壊死させることができれば、癌を可燃に治すことができます。

ラジオ波焼灼療法は何のために行うの?

ラジオ波焼灼療法は肝臓癌を死滅させるために行われます。

ラジオ波焼灼療法の別名は?

ラジオ波焼灼療法は別名でラジオ波焼灼術、RFAなどとも呼ばれます。

RFAって何の略?

RFAはアールエフエイと読みます。radiofrequency ablationの略です。

ラジオ波焼灼療法の具体的な手順は?

ラジオ波焼灼療法では皮膚を通して腫瘍に針を刺し込みます。最初に肝臓の近くの皮膚、すなわち、右の脇腹を中心とした場所を消毒してきれいにします。次に、治療する腫瘍を超音波検査で確認し、針を刺す場所や向きを決めます。

針を刺す場所の皮膚の痛みが少しでも弱くなるように、予め皮膚に麻酔をします。

皮膚の組織はしっかりとしているため、そのままでは針が刺さりません。そこで、メスで3mmほど皮膚を切ります。

それから超音波で腫瘍や肝臓の大事な血管などを観察しながら、メスで切った皮膚を通して電極針を腫瘍の中心に刺し込みます。

電極針は直径1.5mmほどの太さをしています。これを腫瘍の中に刺し込み、ラジオ波の電流を流すことにより、針の電極の周りに熱を発生させます。その熱で腫瘍を焼いて潰します。

腫瘍を焼く時間は、通常は最大1回12分です。通電時間は腫瘍の大きさや状態などにより調整します。通電中も超音波検査で針先の位置がずれないかどうかや治療がどの程度進んでいるかを観察します。

熱によって潰れて固まった細胞は、細胞の機能が失われているために、間もなく死にます。

焼灼終了後は、早期の合併症が起きていないか、超音波検査で確認し終了になります。

早期の合併症とは、おなかの中での出血や他の臓器への影響などです。

治療終了後は、病室で4時間安静にします。

治療中や、治療後に痛みや、発熱、吐き気などがでる場合がありますが、これらは痛み止めや解熱剤、吐き気止めなどで、対処可能です。

4時間の安静後は食事をすることができます。

ラジオ波焼灼療法のラジオ波って何?

ラジオ波焼灼療法のラジオ波は、AMラジオなどの周波数に近い周波数をしています。具体的には、約450キロヘルツの高周波です。これは、たとえば電気メスなど、他の医療機器に使われている高周波と同じものになります。

ラジオ波焼灼療法で使う針はどんなもの?

ラジオ波焼灼療法で使われる針を電極針といいます。これは、直径1.5ミリの太さであり、金属でできています。

ラジオ波焼灼療法はどこで開発されたの?

ラジオ波焼灼療法は1995年頃から欧米で開発されました。

ラジオ波焼灼療法は日本にはいつ頃から入ってきたの?

ラジオ波焼灼療法は日本では1999年頃から本格的に行われています。

2004年4月には、日本でも保険が使える治療法として認められました。現在では、ラジオ波焼灼療法は肝細胞癌に対する標準的な治療法になっています。

ラジオ波焼灼療法の対象となる病気は?

肝臓癌には原発性肝癌と転移性肝癌の2種類があります。原発性肝癌とは、はじめから肝臓にできた癌です。一方、転移性肝癌とは、肝臓以外にできた癌が肝臓に転移したものです。

ラジオ波焼灼療法は、原発性肝癌と転移性肝癌のどちらにも行われます。

ラジオ波焼灼療法以外の肝臓癌の治療法は?

肝臓癌の治療法は、腫瘍の大きさや数、場所や肝予備能を参考に決めます。肝予備能とは、その人の肝機能がどれくらい残っているかです。

具体的な治療法には、外科的切除、局所療法、肝動脈塞栓療法の3つがあります。

ラジオ波焼灼療法は局所療法のうちの1つです。

ですから、その他の治療法として、外科的切除と肝動脈塞栓療法があることになります。

ラジオ波焼灼療法には種類があるの?

ラジオ波焼灼療法には、経皮的ラジオ波焼灼療法、腹腔鏡下ラジオ波焼灼療法、胸腔鏡下ラジオ波焼灼療法、開腹下ラジオ波焼灼療法などがあります。

一般に、ラジオ波焼灼療法といった場合、経皮的ラジオ波焼灼療法のことを指します。

経皮的ラジオ波焼灼療法とは?

経皮的ラジオ波焼灼療法とは、腫瘍と電極を超音波で観察しながら、皮膚を通して肝臓の中に電極を挿し込むタイプのラジオ波焼灼療法です。

ラジオ波焼灼療法といった場合、まずこれのことです。

腹腔鏡下ラジオ波焼灼療法とは?

全身麻酔下に腹腔鏡を腹腔内に挿入して行うラジオ波焼灼療法です。

胸腔鏡下ラジオ波焼灼療法とは?

全身麻酔下に胸腔鏡を胸腔内に挿入して行うラジオ波焼灼療法です。

開腹下ラジオ波焼灼療法とは?

お腹を手術で開き、肝臓を直接観察しながら電極を腫瘍に刺して行うラジオ波焼灼療法です。

ラジオ波焼灼療法の適応は?

肝臓癌に対してラジオ波焼灼療法を行うかどうかはどのように判断しているのかを説明します。

まず、病変の数と大きさを考えます。腫瘍が1つなら直径5cm以内、複数個なら3個以内かつ直径3cm以下であればラジオ波焼灼療法を行うのに適しています。

この条件を満たしていれば治療を完全に行うことができ、また、合併症を起こしてしまう確率も低くなります。

しかし、腫瘍が3cmかつ3個以内を満たしていないとうまく治療することができないかというと、そのような根拠があるわけではありません。この条件を超えるほどの腫瘍ができてしまった方でも治療をすることで根治や生存期間の延長などが十分に期待できると判断される場合には、ラジオ波焼灼療法を行うことがあります。

この場合、ラジオ波焼灼療法に肝動脈塞栓術などの治療も組み合わせて行うことで治療効果の向上を目指すこともあります。

転移性肝癌に対してラジオ波焼灼療法を行うの?

肝臓の癌には、原発性肝癌と転移性肝癌があります。

原発性肝癌とは、肝臓から発生した癌です。転移性肝癌とは、たとえば大腸癌など、肝臓以外から発生した癌が肝臓に転移したものです。

転移性肝の治療法は、以前は抗がん剤や手術が一般的でした。しかし、2004年6月に転移性肝癌に対しても経皮的ラジオ波焼灼療法を行うことができるようなりました。

現在、転移性肝癌に対するラジオ波焼灼療法をどの程度の癌に対してまで行うことができるかは、大きさや個数などではっきりと決まっているわけではありません。

サイズが大きかったり、腫瘍がたくさんあったりすると、合併症の確率が上がる可能性はあります。しかしそのような場合でも、ラジオ波焼灼療法を行った場合の治療効果が十分にあると判断した場合、大きさや数に関係なく積極的に治療します。

ラジオ波焼灼療法ができないケースにはどんなものがあるの?

 

一般に次のような場合はラジオ波ができません。

  • 血液が固まりにくく、出血しやすいと考えられる場合
  • 薬でコントロールすることができない腹水がある場合
  • 消化管と胆管を直接つなぐ手術を受けている場合
  • 十二指腸乳頭切開術を受けている場合
  • 腎機能障害や造影剤アレルギーなどがあり、造影CTを行うことができないため、治療効果を判定することができない場合
  • 肝臓癌以外の他の重症な病気がある場合
  • たとえば宗教上の理由などがあり、輸血をすることができないなど、合併症が起こった場合に十分な対応ができないと考えられる場合
  • たとえば認知症などがあり、安静を維持することができない場合
  • 腹部超音波検査で肝臓癌がはっきりと映らず、針を刺す場所を特定できない場合
  • 腫瘍に向かって針を刺す通り道に肝動脈や門脈、胆管などがあり、安全な穿刺経路が確保できない場合
  • 過去に受けた手術のために肝臓が消化管と癒着という張り付いたような状態になっており、治療により消化管に穴を開けてしまう可能性がある場合
  • 腫瘍が肝臓の中心に近いところにあり、治療より胆管や動脈を傷つけてしまったり、肝梗塞を起こす可能性がある場合
  • 腫瘍が門脈、胆管、肝静脈などのを巻き込むように発達している場合
  • たとえば肺や骨など、肝臓以外の臓器に転移があり、治療をしても予後がよくならないと考えられる場合

ラジオ波焼灼療法のメリットは?

ラジオ波焼灼療法では、全身麻酔や開腹手術の必要がありません。ですから、肝機能が悪い場合や高齢者でも治療ができます。

外科で行うお腹の手術と異なり、傷口は針1本分ですので、治療後の安静時間が短くてすみ、全身状態への悪影響も少ないです。

治療の効果を判定したあと、治療が不十分であったときに、数日後には2回めの治療を行うことができます。

ラジオ波焼灼療法のデメリットは?

外科的な手術では直接腫瘍を確認しながら治療することができるので、取り残し、すなわち、治療が不十分になることは少ないです。しかし、経皮的ラジオ波焼灼療法は、超音波検査で間接的にみながら治療を行いますので、治療が不十分になる可能性があります。

治療を充分にすることができたかどうかを確認するために、治療の翌日にCT検査を行います。その結果を治療前のCT検査の画像と比べて、焼き残しがないかを慎重に確認します。

ラジオ波焼灼療法後に肝臓癌が再発したらどうするの?

肝臓癌は、傷んだ肝臓から発生します。1つ癌が発生したということは、それを治療しても残りの肝臓からまた腫瘍ができる可能性が高いということです。すなわち、外科手術で肝切除を行う、またはラジオ波焼灼療法で肝臓癌を死滅させても、新たな癌が高率に発生してくるわけです。

しかし、肝臓癌が再発しても、ラジオ波治療は身体の負担への負担が少ないので、繰り返し治療を行なうことができます。

 

 

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