はじめに
肝臓には動脈、静脈、門脈、胆管などの脈管が出入りしています。
脈管とは、生物の体内にあり、体液を流している管のことです。

この記事では肝臓の脈管の中でも特に肝動脈の解剖について解説します。
動脈系の解剖
心臓から出た血液は動脈を通って全身に酸素や栄養分を届けます。
この動脈が分かりやすく示された絵を紹介します。
腹腔動脈
上の絵の右側に腹腔動脈と書かれています。
腹腔動脈は、お腹にある太い動脈から枝分かれする動脈の一つです。
腹腔動脈は3本の枝に分かれる
腹腔動脈は、3本の枝に分かれます。その3本とは、左胃動脈、総肝動脈、脾動脈です。
この3本の枝のうち、総肝動脈という動脈が肝臓に血液を流している血管です。
総肝動脈は腹腔動脈から枝分かれする
上でみたように、通常、総肝動脈は腹腔動脈から枝分かれしています。
腹腔動脈から枝分かれした総肝動脈は、胃十二指腸動脈と固有肝動脈に枝分かれします。
総肝動脈が胃十二指腸動脈を枝分けし、固有肝動脈になる
総肝動脈は胃十二指腸動脈を枝分かれし、その後、名前を変えて固有肝動脈になります。
固有肝動脈はさらに左右の肝動脈に枝分かれする
固有肝動脈はさらに肝臓内に入り、左肝動脈と右肝動脈に分かれます。
上の絵では、右肝動脈、左肝動脈という名前がふられていません。しかし、固有肝動脈が肝臓の中で右側と左側の2つに分かれているのが分かると思います。
向かって右側が左肝動脈、左側が右肝動脈です。
人体の名前で右と左は、その人からみての左右になります。ですから、私たちからみての右は、みられている人からみたら左になるわけです。
まとめ
肝臓の脈管の中でもとくに肝動脈について説明しました。
腹腔動脈から枝分かれした総肝動脈は、胃十二指腸動脈を枝分けしたあとには固有肝動脈に名前を変えます。
固有肝動脈はさらに肝臓の中で2つに分かれて、左肝動脈、右肝動脈になります。